2009年04月の記事


天上の眼(きくち正太、壼中堂二代目主人物語)
陶磁器の目利き、の少年が主人公、ということで。ぶら雲先生のspin outものらしいがそちらはまだ。
ちょっと珍しく知識偏重な嫌いもあるのが意外だったが、
本当に愛してるんだ。優れたものと、美しさ、正しさ。小林秀雄も渋い顔をしながら一瞬ニヤリとしていることだろう。
真の深さの前に、贋の醜さは軽く吹っ飛ぶ痛快さ。
ただ、最後のすき間…ってのが何とも弱すぎる。義理の父と…ってことも判るが、もっと正正堂堂としていて欲しい。
おせんもちらほら見え隠れするがそんなのは構わん。
ただ、美しい。
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巻き戻し
浜離宮の枝垂れ桜(4/15) 寺の庭園とは違う思想のない庭のつまらなさは東京に来て初めてわかった。ライトアップの光は強すぎて見にくいし確実に桜が傷むし色付きだったりするので花が何色だかわからないし、ばさばさとロクに手入れされてないのまるわかりで、こんなの名所でも何でもない。
千鳥ケ淵(先週) 綺麗、だけど皇居近傍なのか。肉まんは500円しただけあって旨かった。火傷した。
目黒川 池尻大橋から歩いた。疎水沿いを思わす(しかし幅広で深いコンクリート固め)並木、にぼんぼり、静かに暗い路。やがて中目黒に近づくにつれ賑やかになっていくのだが。
飛鳥山公園 こじんまりとした山、に薄暗く桜たくさん、静かな宴会たくさん。
音無親水公園 同じく王子駅の、道向こう。駅裏のえらい地に水路と桜。いろんな角度でこじんまりとぼぉっと。
他の桜はまた来年か。
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戦場のアリア
・スコットランドで聖マリア信仰?→そりゃあるだろうが国としてはプロテスタント系の長老派なんだから、やはりここはフランス中心に製作された映画だからだろう。
・で、アナとニコラウスの夫妻は自ら捕虜となってその後?→粗いよなぁ。手紙、解析(って大げさな)されまくってしまうし。たぶん撮ったけど編集されてしまったんだろうけど。
もうでもね、この映画は、あのクリスマス・イヴのささやかな、しかし小さくも確かな幾人もの勇敢さが輪を広げていく響き合う呼応していくそのさまをただひたすら丁寧に追いかける、それが全てだ。
あと、その後日譚と。ほろ苦いというには軽過ぎるが。
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