2006年11月の記事


パッチギ!
ウワサにはきいていたけど、良い。
京都の見覚えのある場景。
被差別部落とも関連あるのかなぁとか、京都だしなぁとか、"イムジン河" やその周辺事情、いわゆる "放送禁止歌" や朝鮮問題などそれなりの関心を持って情報に接してきたつもりだったけれど、
こういう形でみせられると、
井筒和幸監督の語り口によって初めて血が通ったものとして理解った気になる。
そうだ加藤和彦はフォークルだったサディスティック・ミカバンドである前に!、ってことに終ってから突然気づいたり、
坂崎さ~ん、とか、
誰に感心したって、
やっぱりオダギリジョー! でしょう何なんだあのヘンなやつしかもみょーに開放的に突き抜けてるしこういう役やらせたら一級だなぁ、とか、
とりあえず人数で処理してしまう井筒マジックの道大暴走 + バス!、鴨川デルタ! など迫力! 熱血! と裏の繊細さ、
でもこの involved な感覚は黒澤明にも通ずるものと敢えて、
そして大友康平に「この世に唄っちゃいけねえ歌なんてねえんだよ!」って怒鳴られたらその言葉の重みは演技を突き抜けてしまうんだよ! とか、
ハチャメチャなんだけど要所要所をちゃんと理解ってる人間が押さえててさすがだなぁ井筒監督! って思った。
ちょっとした御都合主義(引き分け?! って何やねん! / 沢尻エリカにあの言葉はクスッと流せないだろうあの役のキャラで!)もない訳じゃないけどそんなことどうでもいい。
どうでもいい、と言わせるだけの "熱" 、をこの映画はもっているし河を越え止揚している。
奈良県や京都市の話の、今ではなく、1968年というこのころがキーとして理解のターニングポイントなのである。

どういう形が可能なのか、この映画には描かれていない。
一人一人、自分で、ということなのだろう。
いや、実はそう最終幕で描かれている。
だからそれは、きっと、あまりにタイミング良く上映することとは決定的に違う。

     *     *

"イムジン河" を、さっき、気づいたら鼻歌にしてた。
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別サイトアップ:ボサ・ノヴァ、鈴木正人、杏子
別サイトアップ:スーパー・ジューク・ボックス3000 ボサ・ノヴァ、UNFIXED MUSIC(鈴木正人)、杏子(2006. 9.23、タワーレコード梅田大阪マルビル店)
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野良犬
歩く。よく歩く。ギロッとした眼。あったかいのか冷たいのか。さばさば。ねちねち。黒澤明にしてはちょっと意外だったけど。芸風広いなぁ。しかし、圧倒的に引き込まれる。
ドヤ街。終戦 4年後の作品である。そんな時代に、いろいろなアイディア。まだ若いからかな。
二つの別れ道。一つに交差する。つかの間の邂逅。
"夜来香" やら甘いメロディが今回は、でもしかしリアルタイムに。
人は死ぬ。もっと身近に、身に迫って。
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どん底
黒澤明といえば口三味線やお囃子にもっと注目すべきだと思う。踊りと芸能、遊芸者、音の芸能、台詞のリズム、芝居のリズム、役者の造型、光と影、みんな繋がってる。
そのままに受け止め、日はまた昇りまた沈む。
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HIT STYLE-NO.1 HISTORY-
懐メロ・オンパレード。
戦前からの "ジャズ"(≒外国音楽 without クラシック)が大衆音楽・流行歌のバック音楽化していったことがよくわかる DISC 1、
そして DISC 2 は、懐かしさよりも気恥ずかしさ、よりもなんか痛さ、
生井英考が『ジャングル・クルーズにうってつけの日』でベトナム戦争を指して「まだ "歴史" まで時を経ていない」ということを書いていたけれど、
つまりはそういう感じ、
そしてやっぱり 80年代はエレクトリックに浮かれてたなぁ、
そして実はブリグリがその時代を終わらせた(!)、内省的に、と聴こえた。
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別サイトアップ:Cocktail (信保陽子 / 美菜呼 / 高田みち子 / 鈴木朋 / 入日茜 / NAOKO)
別サイトアップ:Cocktail (信保陽子 / 美菜呼 / 高田みち子 / 鈴木朋 / 入日茜 / NAOKO)
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別サイトアップ:Mads Vinding Trio、MARIAH(メルマガ発行)
イラクのフセイン元大統領に死刑判決。元大統領は弁護士を通じ「米国への復讐や、宗派抗争をやめよ」と国民に呼びかけた。
この内容を伝えたマスコミは日本にあったのか?
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さよなら、さよなら ハリウッド
昔、たけしが、TV で言っていたことがある。
監督っていっても、俺が行ったらもう撮影が始まっている。「スタート!」も「カット!」も、俺が言わなくても撮影はすすんでいく。スタッフも、互いに相談し合って勝手にすすめていく。
それで、そうして撮られた映画が、"新しい感覚" だとか "現代の空虚感" がとか評価される。
何なんだ。

エスプリというかウィットというか皮肉の利いたウッディ・アレン、ウッディ・アレンといえば私には "カイロの紫のバラ" なのだが観た記憶はない。それと、ジャズ。サックスだったか? を辞めて映画監督、才人。
"オフ・オフ・ブロードウェイ" って今もあるんだ。
狭いようで広いようで、やっぱり狭い業界、を舞台に、日本では何故か日活、でハリウッド、それもドリーム・ワークス!、で原題は "Hollywood Ending"、って何やってんだウッディ・アレン。
でも笑える。面白い。
でジャズ。神経症。
困った人である。
でもたまには少しだけいてほしい。
しかしこんな人だらけになったら、世界は破滅だ。
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別サイトアップ:あやし ~怪~(宮部みゆき)
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