帰宅 
少し夜長になり午前4時には辺りがまだ暗い。
主人が一昨日の夜41日目で帰宅し、部屋は物で溢れていた。

昨日、少し片付いたが洗濯機が回っている間、回覧板を次のお宅に
回してきたり、表通りに可燃ごみを出した頃、
陽光が強烈に降り注いでいた。

涼しい避暑地から帰った主人は、椅子に座ったまま動かず口うるさい。
1日、三回の食事を作る時、ガスを使用するので暑さでぼっ-とする。

車が廃車になってから車を来年まで購入しないと言っている彼も、
「暑い、暑い。」を連発し自転車に乗る事もしない。

本当に最近の暑さは誰でも身体にきついと思う。
暑がりの彼もクーラーを使わずに、色々な話に夢中になっている。

「今日はお盆じゃないか。」今頃になって思い付いたように慌てゝ
盆棚にお供えする物(果実やお盆用の和菓子など)を買って来てくれた。

私は、お盆の用意を着々と進めて住職さんが15日に予定変更になり、
被災地に教師ボランティアから帰った長女達が来るので焦っていた。

私の口からお盆の用意を頼めばいい気持はしないと思い、
彼の口から言いだすのを待っていた所だった。

お墓の掃除は終わり、お仏壇もお盆らしくなったのでホッとして夕食とする。
亭主関白の彼が、言った事もない労いの言葉をポツリと口に出した。

一瞬の事でも素直に受け止めよう。
雷が鳴っても雨が降らない暑い1日はこうして終わった。