霜降 
この頃、雨が降ったり曇ったりの天候で鬱陶しかった。
今日は晴れて洗濯日和で親友を呼び、昼食をともにした。

空いっぱいに何処までもウロコ雲が広がり、
雀達が稲刈の終わった水田に群がり合唱している。

暦は、二十四節季のひとつ「霜降」と記載されて
露が冷気によって霜となって降り始める頃。

小雨がしとしと降り、
モミジや蔦(つた)が黄葉すると言う霜降。

今年は夏から秋も気温が高く例年よりすごし易い。
七分袖一枚で動いても汗ばむ日中だった。

亡き奥様の妹さんやお母様が娘さんに電話をかけてきて、
遊びに来たいとの事。「マンション工事が終わるのは一ヶ月以上かかる。」
彼女はマンション工事が終わってから来て!と言っていた。

あちらのお母様達は、亡き奥様にお線香をあげたりしたいのに、
私は、そういう風に解釈した。

我が子に先立たれた親は、亡くなっても子供に会いたいと
何時も心で思っているに違いない。
何時でも来て下さいね、心で呟いても私には他人より遠い人達、、。

「お前にお土産を沢山買ってきたぞ。」
午後4時頃、主人が悲しい嘘をついて喜んで帰宅する。

わくわく嬉しそうな彼の喜ぶ顔をみる度、
悔し涙がこぼれて唇をかみしめる。