十月の雨 
季節にあせない心があれば 人ってどんなに幸福かしら、
ライトに浮かんで流れる傘に あの日の二人が見える気もした。

October rain rain 10月の雨は冷たくて。
愛が明日を消して行くなら、私明日に歩いてくだけ
October rain rain 10月の雨は冷たくて。

秋雨前線が北上している、
こんな雨の中をあの人は無断で旅行に行ってしまった。
恋人と楽しく二人の世界に浸って、日が経てばこの家に戻って来る。

私には、夫は居ても形だけの夫だと自分に言い聞かせている。
夫を憎めば疲れてしまうから、夫はいないと思わなければ。

昨日の夏日から急に冷たい雨がふる中を歩いて、ふと雨空を見たら、
雨粒が眼に入り頬から流れ落ちた。

暗い空に真っ白いカモメが一羽すいすいと海の方へ飛んでいく。
私も羽があったら自由という楽しい町に飛んで行きたい。

でも、その先の自由というものは、孤独と背中合わせだと思う。
もっと悲しい道が待っているかも知れない。
朝な夕なに臆病者の私は迷うばかりの日々を暮している。