因噎廃食
 思う事を素直に書けなくなって、自分のサイトを閉めた知人が今年の夏は六人居ました。
 其の中には、一度閉鎖して今までの全部を消してからまた新しくサイトを作ると知らせてくれた人が居ました。
 戻ってくる事をサイトトップに明記して閉鎖した人も居ました。
 完全に縁は切れないのだけど、それでも何だか寂しいなぁ…。

 そういえば、「自分の思っている事を表現出来無くなったから。」、そういって短歌の会への参加を辞めた人が知り合いにいました。
 辞めたのは其の人の表現能力が失われたからではなくて、人間関係に阻まれて表に出せない言葉が増えてしまったから。
 独りだと会に居た時よりもずっと自由に素直に詠えるようになるのだと、会を辞めてから僕に会う度に寂しそうに云ってた彼は、約半年後に別の短歌のグループに参加し直しました。
 独りだと表現に何かが足らなくなってきてしまう、と周囲に言いながら。

 僕も、何度もサイトの閉鎖を考えました。
 自分のサイトの掲示板への投稿にさえもまともに返事出来ず、友達のサイトの掲示板への投稿も何時間もかけないと書き込め無い状態になっている今、サイトを持つべきではないと何度も思いました。自意識過剰であるとは判っているけど、他人に自分がどう見られるのか考えると何も出来無くなっていくのです。

 けれど…独りだと何かが足らなくなっていくような気がして閉めるに閉められません。
 何が足らなくなるのか、どうすれば其れを補えるのか、それが判るまで今迄と同じく消極的に僕はサイト運営していきます。