サービス業にあるまじき
 京都市内の態度の悪い店リスト作りたくなるのはこんなとき。

 大学で用事を済ませた後、知人と寺町や新京極近辺を買い物してきたのですが…買い物してストレス発散するどころか逆にストレス増えました。
 日曜ではないのに人込みで溢れる道、初見の客には挨拶もせず買い上げても礼さえ言わない小商店の数々。
 僕は人込みが苦手です。サービス業にあるまじき態度を取るサービス業従業者も苦手です。どちらにも接する度に心の余裕を削り取られます。

 とある綺麗な小さいアンティークショップでは知人と中に入って一分も経たぬ内にドアを示され追い出されました。母への贈り物を買おうと、入り口近くにあったガラスケースの中に並ぶカメオを眺めて自分の今の財布で買えるものはあるだろうかと考えた瞬間に、眉を顰めた店主らしきおばさまに鬱陶しそうに追い出されました。何故こんな仕打ちを受けるのだろうと少し哀しくなりましたよ。
 僕らは店に入る時に頭を軽く下げて「こんにちは」とおばさまに声を掛けたし、店内の商品には手も触れてなかったのに、僕らの何が彼女の機嫌を損ねたのでしょうか。
 初見の客は彼女にとっては客じゃ無かったのだろう、と自分を納得させて他の店に行きましたけど他の店の幾つかでも同類の対応をされました。「こんにちは」とこちらが言って店に入っても黙って見て寄越すだけの店員さんはまだ良い方で、買おうとした商品を手に取ろうとしただけで顔を顰めた店員さんも居ましたよ。値段が書いてあったので売り物だと思って買おうとしたけどあれは売り物では無かったのかも知れ無い、なんて思って自分を納得させようとしましたけど矢張り無理が。

 「他にも客が多く来ていたから」「見知った顔ではなかったから」「金を持っていない格好に見えたから」というような、僕らへの対応には店側なりの理由があったのであろうけれど。
 小店を見て回る内にストレスが溜まって溜まって…むかついたので僕はずっと敬語で人に接してました。
 過剰に丁寧な口調で、どの小店でも挨拶と礼の言葉を欠かさずに出入りしてました。

 結局、買い物をしたのは以前も来た事のある小店ばかり。僕が挨拶をすると普通に挨拶を返してくれて、買い上げると「おおきに」と笑顔でいってくれるお店ばかりで買い物を済ませました。
 「こんな客に態度の悪い小店は潰れてしまえ!」と、京都に来てから一週間に一度以上は思うのですが、そういう店に限って潰れず生き残ってます。
 そのかわりなのかサービス精神に溢れるお店が生き延びれずに淘汰されてしまっている感があります。