食べたり溶けたりして消えるもの
 「じゃぁ、今迄あげたプレゼントは余り嬉しく無かったんだね?」
 ちと墓穴掘りました。
 
 知人に、友達が彼女未満の付き合いの相手にクリスマスプレゼントを贈るのにいいアドバイスをしてあげたいけど一般的に何をあげたら女の子が嬉しがるのか、と訊かれたので女の子が貰って厭で無いものと厭なものを具体的に述べていたのです。
 そして彼女へのクリスマスプレゼントとして余り適さないものとして「食べたり溶けたりして消えるもの」は余程ロマッチンクなもので無い限り消えた後に記憶が薄れてその贈り物をくれた人に対する感情がその贈り物によって強くなり得無いから、と更に云ったのがまずかったのです。
 彼女で無くても友達に貰ったお土産でも食べ物は食べたら貰った事を忘れる場合があるのだよ、と余計な事を云ったのも実にまずかった。
 
 「じゃぁ、今迄あげたプレゼントは余り嬉しく無かったんだね?」
 そう云われてしまいました。
 
 「いや、別に厭では無かったですよ。美味しかったし。」と一応フォローはした心算。
 でも此れで僕が知人からの食べ物のプレゼントの存在は食べたら忘れちゃう可能性が高い事はバレた訳か。
 
 因みに、僕の幼稚園からの付き合いの親友は僕が地元に帰る度に渡している菓子等のお土産を貰った事を土産物を食べて一ヶ月も経つと忘れてしまいます。
 類はとことん友を呼んでます。