2025 12/05 10:15
Category : 記録
農業経営者家屋―間取り&生活形態 1950年代―(2)
当時の農業経営者家屋は、入り口を入ると広い土間があった。
東北地域の「曲や家」や田の字型住宅とは違って、馬を保管する空閑はない。
「三和土 たたき=敲き土(たたきつち)の略で、土を<叩き固めた>空閑」の面があり、居間や台所にあがるには、「上がり框 あがりがまち=玄関で靴を脱ぎ履きするための<たたき>と、床との間にある部分を指す」に足をのせ、入室した。
「台所」は前述のとおりとして、以下、「家族の生活」に目配りをしてみる。
居間の床は、もちろん<板の間>。こども達は採暖器具と台所の間に空間に置かれた「ちゃぶ台」で学ぶ。
用意された子ども部屋も、専用の机&椅子は1965年を過ぎるあたりから、か。
長く灯火は「ランプ」。厚岸町尾幌の集落で送電されたのは、1949年のこと。
それも尾幌駅から南に1200メートル、尾幌駅前と道道厚岸昆布森線をむすぶ道の東西200メートル内外の範囲。
全村に電力が供給されたのは10年後の1959年となるはずで、二段階に分かれていた。
それでも床の間のある部屋や、大勢の客が集まって会議を開く部屋には「畳 たたみ」でおおわれ、天井も「吊り天井」が配置されていた。
戦中・戦時には、建具をはずすと「大広間 おおひろま」に変わり、出征者の歓送のため。
結婚式も葬儀も、法要らの「非日常」を営まむ空閑として用意されていた。
ちなみに結婚式とその後の祝宴が「家」で営まれるは1955年ほど。葬儀は1970年ほどまでと、記憶。
道東の農業経営者家屋には、家畜飼育空間が間取りの中にない。
もとより馬は飼育され、畑作農業の作業や、冬季の木材搬出で<日銭>を稼ぐ有力な財源。
故に、この点について考察した報告があるかも。
しかし未見につき推測するに、以下の点を示しておくことに。
1)何より飼育頭数が多い、ために飼育小屋は別に設けている。
2)家屋と飼育小屋の仕様を検討するに、確かに違いが。厳寒を人さまが凌ぐと、家畜への処遇では差が。
3)家畜を飼育する面積は人間の住む面積を凌ぐうえに、そこを同一仕様で賄うにはコストがかかりすぎて負担に堪えられず、かと。
多くの過程は北側に面し「納戸」が配置されている。照会したことも案内されたこともない。
家族の「寝室」にあて、また、寝具や来客用什物(膳、茶碗、重箱などの彫塑品)保管の空閑。
(掲載図は
「日本建築史 農家の平面形式」 https://note.com/ura410/n/n0c67f6758211 251205 09:15閲覧)
当時の農業経営者家屋は、入り口を入ると広い土間があった。
東北地域の「曲や家」や田の字型住宅とは違って、馬を保管する空閑はない。
「三和土 たたき=敲き土(たたきつち)の略で、土を<叩き固めた>空閑」の面があり、居間や台所にあがるには、「上がり框 あがりがまち=玄関で靴を脱ぎ履きするための<たたき>と、床との間にある部分を指す」に足をのせ、入室した。
「台所」は前述のとおりとして、以下、「家族の生活」に目配りをしてみる。
居間の床は、もちろん<板の間>。こども達は採暖器具と台所の間に空間に置かれた「ちゃぶ台」で学ぶ。
用意された子ども部屋も、専用の机&椅子は1965年を過ぎるあたりから、か。
長く灯火は「ランプ」。厚岸町尾幌の集落で送電されたのは、1949年のこと。
それも尾幌駅から南に1200メートル、尾幌駅前と道道厚岸昆布森線をむすぶ道の東西200メートル内外の範囲。
全村に電力が供給されたのは10年後の1959年となるはずで、二段階に分かれていた。
それでも床の間のある部屋や、大勢の客が集まって会議を開く部屋には「畳 たたみ」でおおわれ、天井も「吊り天井」が配置されていた。
戦中・戦時には、建具をはずすと「大広間 おおひろま」に変わり、出征者の歓送のため。
結婚式も葬儀も、法要らの「非日常」を営まむ空閑として用意されていた。
ちなみに結婚式とその後の祝宴が「家」で営まれるは1955年ほど。葬儀は1970年ほどまでと、記憶。
道東の農業経営者家屋には、家畜飼育空間が間取りの中にない。
もとより馬は飼育され、畑作農業の作業や、冬季の木材搬出で<日銭>を稼ぐ有力な財源。
故に、この点について考察した報告があるかも。
しかし未見につき推測するに、以下の点を示しておくことに。
1)何より飼育頭数が多い、ために飼育小屋は別に設けている。
2)家屋と飼育小屋の仕様を検討するに、確かに違いが。厳寒を人さまが凌ぐと、家畜への処遇では差が。
3)家畜を飼育する面積は人間の住む面積を凌ぐうえに、そこを同一仕様で賄うにはコストがかかりすぎて負担に堪えられず、かと。
多くの過程は北側に面し「納戸」が配置されている。照会したことも案内されたこともない。
家族の「寝室」にあて、また、寝具や来客用什物(膳、茶碗、重箱などの彫塑品)保管の空閑。
(掲載図は
「日本建築史 農家の平面形式」 https://note.com/ura410/n/n0c67f6758211 251205 09:15閲覧)