「消費者・生産者の組織化」「生産者組織と消費者組織の提携」と 協同組合に衝撃レイドロー著『西暦2000年の協同組合』
 「消費者・生産者の組織化」「生産者組織と消費者組織の提携」と 協同組合に衝撃レイドロー著『西暦2000年の協同組合』 日本経済評論社 1989年

 株価高騰、アベノミクスの余波でマクロ経済が話題を呼び、資本主義的企業とは異なる協同組合経済の変革を見通す書として、広く話題になっていたようだ。
 「世界の飢餓間題の解決」「財の生産とサービスの提供でワーカーズコープを重視し普及」。
 「流通、消費の分野で消費生協が持続可能な社会を確立」「各種協同組合のネットワークで<地域コミュニティの再建>を。

 以上、四点の課題解決に、「ワーカーズコープ」。
 すなわち、<当事者と共に地域に必要な仕事をおこし、事業を通じ安心して働き暮らせる地域づくりを目指す非営利の協同組合>が不可欠とする。
 危機はエネルギー、食糧、水のみではない。孤立・孤独化も深刻。

 そこを、「協同組合組織と労働者との間に新しい関係」のもと、「経営も労働者を組織のよきパートナーと考え始めるべき」とし。
 「協同組合を活用した都市集団、隣保集団、地域集団としての地域社会を建設」する、と。
 本書は、1980年のICA(国際協同組合連盟)モスクワ大会に提出した報告書。協同組合運動の「転換」と「再構築」のための指針を提供することが目的、とされる。