世界で初、鮭の人工増殖 「よみがえる新日本紀行 越後・鮭物語~新潟県・三面川~」nhk4K231216

 越後国三面川の鮭。 平安時代には朝廷に献上する品であった、と。
 不漁になった江戸時代。<回帰本能>を知って、世界初の人工増殖に取り組む。
 そのキーマンは、青砥武平治(あおと・たけへいじ)翁。

 青木は<種川の制>なる、「川に分流を設けて、そこに鮭を導き、産卵させ、産卵が終わるまで禁猟とした鮭の自然ふ化増殖システム」の手法を実施。
 「鮭は多くなり、村上藩の財政に大きく貢献しました」と、される。

 住民は居繰網(いぐりあみ)漁業で資源の保護をはかる。
 往時には、毎年、民家に鮭が配られた。漁業家の軒先には鮭を吊るして寒風で乾燥させ、正月料理に充てられる。この伝統は京都の和食料理店でも行われる。

 今も奨学金制度が設けられている。
 「村上を離れ勉学に励む子弟に、『将来は大きくなって故郷に帰って来い』と奨学金を出して援助」。「援助を受けた彼らを『鮭の子』と呼ぶ」とも。
 400人強の奨学金授与者には今も、年一回。ふるさと通信が送られている。「実際にはなかなか、戻ってこないが」。そう、言いつつ。

 「『三面川の鮭を食べる会』を長年の夢であった故郷村上で開催する」。「村上の関係者の方々と交流を深める機会に」とも、主張。
 人工増殖。地産地消、その余剰物を全国市場に。後継者の育成。いずれもが、官依存の北海道。

 「官依存」がどうのこうの、それを申すつもりはない。
 が、北海道では「民の開発力&提案力」は貧困ではないか。そもそも、官の情報収集力。 そこが極端に、貧困。