河川
地方河川で森里海連環学 「尾幌川の水質調査&流域の食材」210317

短期高等教育機関で取り組んだ卒業演習の一類型。栄養士養成課程に在籍する学生が取り組んだ。
上流部に国有林と今は閉山となった炭鉱群。中流域には酪農地帯が広がり、分水口の近くには養殖牡蠣を飼育する。
下流部は泥炭湿地を蛇行しているが、その河口にはシングルシードの牡蠣が1世紀を超える伝統をもつ。

上流部から分水口までに5ポイントの取水点を設定し、男子学生は水質調査、女子学生は食資源分布を記録した。
①上流域で選炭水排水支流合流点、②刑務所作業場鉄橋は左岸に展開する酪農地帯、③中流域の入り口に位置する池田鉄橋
④開朧橋は中流域の酪農地帯を貫通する流路、⑤分水口

炭鉱閉山は1965年、1985年前後に飼育乳牛のし尿処理施設が整備され、1997年から分水口南で移植牡蠣の増殖を開始。
2017年、分水からの排水でシラウオが陸地に接近しにくいとの報をえるなど、厚岸湾内に供給される水質変化が注目されていた。
牡蠣の増殖には周囲から供給される水の旨味成分が、その味を左右する。そう申す「森里海連環学」を意識しながら、せめて「作業仮説」を設定。

短期高等教育2年課程の到達点めざし試みてみた。