一国の、基礎をなす&生産の消長の鍵(かぎ)握る、重要産業 「基幹産業」を定義するにー中ー221209
 一国の、基礎をなす&生産の消長の鍵(かぎ)握る、重要産業 「基幹産業」を定義するにー中ー221209

(承前)ところで国内では、「基幹産業」に該当する業種として。たとえば。
 11)鉄鋼など産業用原材料・建設用資材を生産する産業、
 12)石炭・電力・石油などのエネルギー産業、
 13)自動車・造船・工作機械などの機械工業、
 14)さらには化学肥料・化学繊維など他の産業を発展させるうえに欠くことのできない重化学工業

 そもそも「基幹産業」のキーワードは、日本経済の戦後復興に寄せた政策手段ではなかったか。専修大学商学部の殿村晋一教授は記載しているようだ。
 「本来的には、第二次世界大戦後の経済再建・産業復興の「基幹」をなす産業」とも書く。
 「政策的意図から重点的に資金や資源が配分」され、「保護育成された産業をさす」。

 以下、1950年代~90年代の10年ごとに、時々の「意図的に資源配分」「保護育成」された業種を挙げる。

 そこの説明は略すとして、以下を「工業化を目ざす発展途上国」を記載する。
 15)輸入代替産業とか固有の保有資源の開発を中心
16先進国からの資金援助・経済協力・資本導入などを通じ
 17)基幹産業の育成が政府の手厚い保護のもとに強行されているケース
 18)東南アジア諸国のように、多国籍企業の積極的招致による輸出主導型の経済開発によって目覚ましい成長を遂げているケース。

 確かに工業化はすすんだ、北海道東部の港湾都市。
 工場誘致条例を軸に諸業種の誘致にわいた時代は、15)~17)に示した類型の国内版であったことになるのでは。