鵜飼い
「道具とだけ考えていた『鵜』も、今は・・・・・」 鵜飼い450年、広島県三次市220401

テレビ朝日の朝の放送。「ニホンのチカラ」で午前5時はんから、伝えていた。
「これがおれたちの伝統 ~人と鳥がつないだ450年~」と題して、放送された。
鵜飼いと言えば、岐阜県の長良川。三次市の江の川を舞台に、450年の伝統があるそうで。

「鵜が道具であった、金儲けのため始まったことではるが・・・・」。
鵜飼いを観光の機会にもと位置づけられてきたが、「今は、違っている」と。
鵜には脚にコブのできる病気があって、罹患すると関節が働かなくなり、ほどなく落命するのだそうで。獣医師が懸命に鵜の治療にあたる。

「今や鵜とは共生の関係、動物も人間の役にたちたいと考えている」。実はこれ、「鵜と人間との間の新しい価値観」なのだそうである。
期待の鵜飼いは新型コロナウィルス感染症の蔓延で、2年間お休みになった。
6月22日の開催。しかし、その期待は蔓延防止期間の延長で、さらに30日の延長となった。

いよいよその日。
しかし、鵜飼いの川は濁流にあふれていた。今度は大雨による洪水。岸辺にはゴミが寄りつき、自然の脅威も見落とせない。
そうした試練ものりこえて、あらかじめ予約をしてくれた常連さんが、待つ。人間の都合のみでは実施できない、450年の伝統行事。

番組のプロデューサーはブログに書いている。
「『伝統を守る』ってなんだろう?今回はそのことを考えながら取材」。
「今回の物語では、無数に存在する地方の伝統行事共通の後継者不足、自然災害の悩みも浮かびあがってきました」
「番組冒頭で『でもやるんだよ』という言葉が登場」、「厳しい状況のなか、未来はバラ色じゃないけれど…。これこそが「日本のチカラ」、今回登場する方たち共通のメンタリティー」とも。

同氏は「編集後記」で。
「『他人には無駄に思えること』を続ける人の心の中に共通する思いだと感じました」とする。
文化。それはヒトとヒト、地域と地域を結節し、地についた付加価値を生み出す。