「利用低迷」の課題に、中山間・離島の民の交通権
土曜日の午後。BSラジオ放送で放送大学講座「都市と農山村からみる身近な経済」の9th講義。
聞いてみていて、思いいたった観点は、「利用低迷」の課題に、中山間・離島の民の交通権ということ。

1)農山村と都市をむすぶ路線バス。
2)農山村と都市をむすぶ鉄道交通。
3)離島間との航空&船便輸送。

時代はここまで。そう思わせたことの一、二は、
4)「民営バス会社に不採算路線の撤退」を公共は認めることになった点。
5)災害で復旧困難な路線は、そのまま廃止、別な輸送手段に遠慮なく代替。
6)農山村から都市への人口移動、在来の6000万人が現在では2000万人に縮小。

そうしたなかで、
7)「住民の足」の問題を地方公共団体と居住民との問題と矮小化し、
8)食糧自給率の低下の問題を放置、海外農産物と自動車メーカーにマーケットを開放する政策の肯定。
9)それゆえ、「住民の足を維持するため、生産を委託された主権者の交通権」概念は念頭になし。
10)公共が関わる交通政策について、
  事業者に対する支援は地域振興。利用者に対する補助は福祉政策。縦割り行政がなせる点には指摘のみで、改善策なし。

しかし、<「共通する利用低迷」を主唱し、都市と農山村に生じる「地域間格差」>は、経済学の問題とは位置づけたくないようで。

よもや放送大学も、「エリート官僚を要請する予備校」とはおもいたくないが。ひょっとすると、それは正しいのかも。
政権に不都合な教育は、「予算削減につながり、政権が内容にまで干渉」を忖度しているのかも。

(授業案内)第9回 中山間・離島地域の公共交通問題
 海によって地域の中心地と切り離された島嶼地域が、農山村と比べてどのような特徴を持つのかを解説する。島嶼地域における産業の状況や行政施策についても紹介する。