伐採後の岩場の傾斜、紅葉の里に 野鳥が集まるカエデの森=秩父市
 伐採後の岩場の傾斜、紅葉の里に 野鳥が集まるカエデの森=秩父市201115 

「皆伐された広大なはげ山」が放置」されていたが、「放置されている間に自然に広葉樹の森になり秋には見事な紅葉の絶景が生まれる」という、恵まれた地点。

 イロハモミジ、オオモミジ、トチノキなどが自生し、28種あるカエデ種のうち21種の樹相が見られるとも。
アオゲラ・コゲラほか一種の野鳥が生息する。

「(カエデは)岩場で育てにくくて遠くまで飛んで根が張る」
「(カエデの)葉裏に密着する種はトンボのように回転しながら、遠くまで飛ばされ地中に根付く」
「4,50年でよみがえったか、ナー?」。

 カエデの樹液でメープルシロップ。
 和菓子、洋菓子の甘味に用いられ、トチノキでの「トチモチ」は逸品。
 最後はウィスキー。<紅葉の絶景>のもと、楽しめる。

秩父市栃本地区。
「埼玉県西部、荒川の最上流域で秩父山地に位置していて、 秩父多摩国立公園内」にある、と。
「栃本関所」があるほどで、荒川と中津川の合流点にも近く、奥多摩地区の交通の要所。
南に和名倉山、西北に中津峡のある山岳地帯。
武州と甲州・信州を結ぶ「秩父往還」の往来を監視する目的で戦国時代に武田信玄によって設けられた関所が「栃本関所」。標高843メートル。

(番組案内)
『ニッポンの里山 ふうるさとの絶景に出会う旅』選 20年11月15日放送BS3
午後5時20分~ 午後5時30分
秩父市栃本地区では、戦後の燃料供給などで皆伐された広大なはげ山が、放置されている間に自然に広葉樹の森になり秋には見事な紅葉の絶景が生まれる。中でも湿潤な急傾斜地に適したカエデは数多く自生する。この木は木材になりにくいため、人々は「切らない林業」を始めた。先人がカエデの樹液をお茶に混ぜていた知恵を生かし、樹液を菓子や飲料水に使っているのだ。そんな自然豊かな森は野鳥の楽園にもなっている。