危険予知、危機管理、コミュニケ減速 線香花火業者の一言
 危険予知、危機管理、コミュニケ減速 線香花火業者の一言。



 「和火」「松煙」「和紙」。
 「公園で花火をやってはいかん」と言うし、「公園でバーベキューもできなくなった」。
 これは線香花火制作者の弁。

 「この黒い粉は、『松煙=しょうえん』というの」
 「もう墨を使わずに墨汁で字を書くから、松煙もつくるヒト、いなくなったの」。
 こちらは制作者女房の弁。、

 線香花火をつくる教室。
 若い母が、こどもと一緒に作業場を訪れる。和紙を見ようみまねでヒネリ、発光剤を器用に巻いて仕上げる。

 向都離村。そう申したではないか。ムタを離れて、都市に向かい、経営減じてサラリーマン増加。
 日本古来、伝統の線香花火。「制作者夫妻は、手をこまねいていても」と申しつつ、先行きに不安な顔。

 考えた。
 「危険予知」=こどもの頃、どきどきしながらマッチをすり、点火、発火、加熱、爆発音。「なにごともなかった」の安堵感。
 「危機管理」=やれ、バケツに水をだの、風の向きに気をつけろだの、終わったらゴミを散乱したままにするな。親父の生活教育。
 「コミュニケ」=近所の他人もあつまってきた。秀でた技の大人に驚嘆、他方で、不器用者を励ました。

 その<教育の場><自分たちで造る愉しみ方の時間><創る・育てる・支援する>の機会は確実に、庶民の手を離れているではないか。(nhk4K 200415放送番組から)。