イッピン 京都金網細工
 イッピン 京都金網細工.
 機械化が主流.仕事のシンプル化と廉価が主流のときに、京都の伝統工業は、イッピン、逸品の創造に汗をながす.

 立体感.
 金網で湯豆腐すくいや茶こしなど、キッチンツールをつくるのだから、材質はカタイ.
 しかし、針金をあむ右指の力と左指の力が、7対3など均等でないところに、フックラとした立体感ができる.

 アート.
 やってることは針金をねじりあわす「単純なこと」.しかし、そこから優美な曲線、ふっくらとした「アートが誕生」.伝統技術は、国外向けの輸出品となる.

 あそび.
 部位により、亀甲模様の長さや角度がことなる「あそび」の工夫.
 機械化による無機質な実用性をこえる、手になじみ、目でたのしめる奥行きが提示される.

 国外輸出.
 そういえば聞こえはよいが、国内のマーケットが狭いためであろう.
 いたずらに廉価を要求、あそびも、感触も間も欠いたまま、伝統職人の生活をまもろうと、しない.
 こちらは、技術資産の伝承にかげりをみせる.

 技術差.
 それは作品の出来映えばかりではないという.伝統技術で創られた匠の作品は、「錆=サビ」が発生する率がすくないと、いう.
 こちらは、環境に負荷をかけずに、資源の有効利用.

 3月22日 17時.NHKBS3の番組.作り手は努力している.努力するべきはなんといっても作品の受容者ということになる.

編集 ペン : 使ってみるとこの違いが解るのですが。何でも100円で買えてしまう時代。この違いを実感するチャンスが生活の中に無いのが原因の一つかと思います