唐物 権力ピラミッド体制の可視化
 唐物 権力ピラミッド体制の可視化。唐物、当時の外国貿易による輸入品。

 NHKETVの「さかのぼり日本史」。輸入品に対しては権力の優先的買付、政治的独占があったと、する。
 唐物の代表=屏風、香、猫。青磁や白磁を含む陶磁器、本絹ばかりでなく『文選』とよばれる教養書はセンチ四方に画数の多い漢字がふんだんに使用され、白磁などの美術品に相当と考えられたということ。

外交は政治権力の体現ながら、外交が貿易に転じていく局面があるのだとする。異国品、異国文化への憧憬が欲求にかわり、貿易が外交権の延長線上にあって、権力は秀逸な品を家臣に付与することで権威の象徴に位置づけたとのいうこと。

 権威の恩寵。そこのところを、「権力ピラミッド体制の可視化」と申すらしい。
 ところで、話は天皇の権力だけではない。話は藤原道長の後宮対策を通じた、権力への参入。

 一条天皇に定子。定子の背後には清少納言。『枕草子』には唐物の記載があるのだ、そうだ。
 道長は考える。家人、商人、中国の役人を通じ、唐物を優先入手、あるいは先手掌握。

 辞典や詩文、文選の類をそこは彰子のもとへ。天皇がちかづき、関心を示して、皇子誕生。
 (式部を通じた『源氏物語』も道長にスポンサー説があるが)。

 道長の娘が一条天皇と結びつき、道長自体が権力の中枢に登りつめる。敦成(あつしな?)皇子の後継で見事に達成されるるという話。