越澤明著『復興計画 - 幕末・明治の大火から阪神・淡路大震災までー』
  越澤明著『復興計画 - 幕末・明治の大火から阪神・淡路大震災までー』。2o11年は東日本大震災で大揺れしたし、1945年は米軍空襲で国土は打撃をうけた。しかし、火山列島の我が国に洪水・台風・大火。被災と復興は住民の自己責任から、公共の福祉に転じた。

 都市計画技術者のなかでは明瞭であった「復旧」と「復興」の概念(ii)。被災の大きさで、その概念規定は政治家、そしてメディアにも浸透したかの感がある。
 「全国一斉に都市が建設された時代」(iii)という見方がおもしろい。徳川政権創設後の城下町建設と1945年以降の戦災復興をさす

 大正8年、都市計画法が制定。関東大震災があって、1930年代は法施行が大都市から中小都市へも拡張される。
 都市化の進行ばかりではなく、冷害による農村救済のための道路工事など公共需要が増加したためとする。
 石川栄曜(ひであき)氏についても、紹介されている(150&180p)。
 
 都市計画や都市再開発は、技術サイドですすめられる都市経営の領域。背後に国の補助金政策が不可欠。
 それぞれの都市ですすめられる具体的な取り組みは目の前に示されていても、理念の形成や助成制度による加速の側面は、当事者以外には見えにくい点を、本書は描きだしてくれている。 (中央公論社 中公新書1808 2005年)。