煎本増夫著『徳川三代と近世の日本』。
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レビューを編集 社会科学 読み終わった 読了日 : 2011年10月31日 2011-11-01T15:59:16+09:00

近世ではいくつかの関心事が提示されていると思う。

 267年という長期の政権が存続した要因。欧米列強のアジア進出のなかで、日本が植民地化に関係しなかった要因。のちにアジアで先んじて高度成長を遂げることができた要因。

 京都とは距離をおいて東国に発生した政権。その基礎は、徳川三代によって構築され、末尾にある「近世日本を確立した徳川三代」で締めくくられる。

 「戦国の世に終止符」は経済発展を誘因したということか。「有力大名の改易と老中制度制定」は確固とした幕府ー大名家の家臣団体制=幕藩体制を築いた、か。「鎖国体制」は政権のゆるぎない体制をつくった(口絵解説)。(日本放送出版協会 2000年)