佐野眞一著『宮本常一が見た日本』。
 佐野眞一著『宮本常一が見た日本』。高度経済成長で日本文化が失ったものは、なにか。

 宮本常一を民俗学にとどめることなく、ノンフィクション作家にして、民俗学の域を超えるととする。

 周防大島といえば宮本の出身地。渋沢敬三の支持、全国を旅する調査。

 渋沢はすすめたという。学者はたくさんいるが、資料の保存と体系化に努める人はいない、と。確かにそうかも。

 で、日本文化が失ったものは、なにか。
 地域のなかにあった潜在能力。これが否定され、集積と効率で利益も経営も少数の資本に収斂した、か。

 勝者がうまれ、敗者が地域を去った。地域からは勝者も去った。背後に荒廃が残る。

 宮本の佐渡での提案。農業の振興、民俗博物館の開設、観光の拡大。これからも、地域の起爆剤になる、か。