北彩の会 油彩展
 北彩の会 油彩展。市内の画廊・丹青で開催されている。会員の方からご案内をいただいていたので、土曜日の午後、お邪魔した。

 主宰者のほか、11名の方が、33点を出品されている。6号から130号まで、大作、秀作が公開され、展観者もとぎれることなく、つぎつぎ。

 強い印象をもったのは「サシルイ灯台(知床半島)」(F100号)。切り立った 岩肌の自然曲線が、厳しい秘境の力強い存在感。

 繊細感を寄せた「雪降る釧路川河口」(F20号)。市街中心部の河流に出入りの多い複雑な構造の建物が配置されているが、そこのところを細かな筆つかいで、写実的に描く。

 「川」」(F10号)。思うのであるが、一筋の河流にもいくつかの物語。そこが凝縮されている場面を発見して、背景をふくめた物語性を圧縮する手法にすこぶる好感がもてた作品。

 絵は、なかなか立ち入ることのできなかった領域。そこを、事もなげに描きつづける高い能力には、いつも敬服する。羨ましいとはおもうが、足元にも及ばない。評することも難しいが、自ら作品化することなど、さらに難しい。

 ここは畏れおおいことながら、作家の意図など微塵もかえりみず、寸評を残させていただくことにする。