岡田芳朗ほか「古今東西カレンダー物語」
岡田芳朗ほか「古今東西カレンダー物語」は、暦の成立についての紹介。

暦の管理と王朝の定めた年号が国家統一の柱であることを伝える(90p)。
 古代中国は大和を、「其俗正歳四時を知らず」と伝え、「中国の支配階級の人達から、多少軽蔑されていたようだ」とする。

 太陰暦から太陽暦に転じた、明治5年12月3日を明治6年1月1日とする案。
 背景に役人の給与が年俸から月給制にかわっていたことがあったという。2年か3年に一度、閏月があっては、その分、月給を多く支払う必要が生じた。

 2日しかない旧暦12月と新暦の1月で1回、閏月分で1回。都合、2ヶ月分の給与を節約できたと、する。
 財政難でなければ、改暦はもっと遅れたそうで。(日本放送出版協会 2007年12月650円)