横丁酒場
 沖縄の小さな集落の、共同店舗。夕方になると近所の男があつまり、店先の一角で酒盛りが始まる。NHKテレビ「こんなすてきなにっぽん」の番組の一シーン。

 街なかの片隅に、知友人のあつまりだから、気兼ねがない。最後は、酒の追加注文を見越して、店のあるじも座に加わる。

 女性なら、茶と沢庵で3時間も話つづける習慣と近所つきあいがあるも、男性ならそうはゆくまえい。つきあいの習慣もないが、話のタネもたちまち尽きる。職場の仕事の話を抜いてしまったら、存外、男の話題は限られている。

 店主も考える。大手スーパーのデスカウント価格には対抗できないが、店先で飲む酒くらい、自分の店で買ってくれように。
 
 
 酒の価格に、買い物にゆくためのガソリン代を加算する。環境に負荷をかける対価も加算する。そのうえで、地域の人が地域のお店を品質保証する「風評効果」は、よりたいせつであると、思うのだが。