早春 
雨は上がり曇り空の朝、親友が30分位我家に来てくれた。
金柑を煮てお砂糖等で味付けしたいとの事。

私は、金柑を百個くらいもぎ取って彼女にあげた。
その後、家事を始めた頃は陽光の眩しい日中になる。

富士山の上に真っ白い雲がいっぱい浮かんでとても奇麗だった。
一番先の大きな雲が父に似た不格好な雲、

その後に続く雲は痩せ細った母の雲、
次にしっかりした美しい雲が姉に似た雲、

そして最後に続いている小ぶりな雲が私、
そんな風に思わせる奇麗な雲もどんどん流れていく。

追いかけたってその雲は逃げて行き、
違う形の雲が次々に出てくる。

明日は桃の節句なので買物に出かけ、
遠回りをして満開の菜の花を見ながら帰って来た。

夕方の風は肌を突き刺すように冷たいけれど、
この頃は寒いという言葉がでなくなった。

♪春は名のみの 風の寒さや 谷のうぐいす 歌は思えど
時にあらずと 声もたてず .時にあらずと声もたてず。

もう少し経てば桃の花も咲くでしょう。


photo by sakura1205 from