二月の雨
ざあざあ冷たく降る雨は二月の終わりを告げる雨。
深夜未明にぽつぽつ降り出して、雨だわ!気づくと直ぐに眠った。

今朝6時起床した頃は、春を思わせるように静かに降っていた。
その雨は、強い風を伴い激しい雨に変わる。

私がプラ包装容器を出しに行っている間に主人は車で消えた。
メールを送れば「××海外旅行だ!××曜日に帰る。」との事。

花粉の飛ばない国で遊んでくればいい。
個人旅行で「誰と行く、一人で行く。」等と教える人ではない。

私は、何処に行くか判らない飛行機に向かい、
「いってらっしゃい。」まるで主人を見送るように呟く。

今迄、彼は一ヶ月でもアパートを借りて都会周辺で暮らしたいと
アパート探しをしていた。

「貴方は最後にこの家のお墓に入るのでしょう、だから辞めて!」
アパートを契約する寸前に入居契約を諦めてくれた。

この家を拠点にして1か月の旅になろうが5日になろうが、
行けばいいんじゃないの?私の願いを納得してくれた。

いい年をして若者のような夢ばかり追っている彼に
疲れていた私も、海外旅行に行くならと驚く事もなく、
何時も通りに生活をしている。

先の事は判らないけれど、話し合えば判ってくれると思う。
気温は割と高いのに二月の雨はちょっと冷たい。

彼の居ない僅かな日々を親友と語りあい楽しくすごそうと思う。