海の日
カーテンの隙間から強い日差しが降り注ぐ今朝、
主人が5時に起きた気配がした。

私も慌てゝ階段を下りて台所に行き、朝食の支度をする。
その30分後、彼は、私の眼を盗んで無断旅行に行ってしまった。

カバンや旅行カバンを残して行くという事は、
日帰りか、一泊旅行かも知れない。

毎月の事だと平静を装っても、午前中は何も手に付かなかった。
私は、今日の出来事を昨夜、白髪を染めていた彼を見て予測していた。

幾つになっても、勝手気ままな彼のする事はひどすぎる。
しかし、私には、自分のするべき事がやりきれない程ある。

右手を怪我している為、左手でPCを使用するのでやりにくい。
晴れ後曇り後小雨と大気が不安定な日中、娘さんがいるので

食事の支度だけはしている。午後からは比較的しのぎ易い。
梅雨明けしそうで中々明けない鬱陶しい夕方に、蝉の鳴き声だけが

じいじいと辺りの樹木から聞えてくる。
国土交通省の文書の記述によれば、世界中で「海の日」を

国民の祝日にしている国は、唯一日本だけとの事。
梅雨が明ければ、まさに海が賑わうので「海の日」かと思う。