落葉 
 水色の空に白い雲が浮かび、空よりも更に濃水色の富士山が立ちはだかり、
桜並木の黄色い葉は散ってしまい、僅かに残っている。

見知らぬ中年夫婦らしき二人が川沿いを散歩をしていた時、
顔が合ったので「こんにちは!」と小声で会釈を交わした。

霜月に入り、汗ばむほど暖かく外に出て心地よい風にあたり
澄んだ空気をいっぱい吸って、海沿いを歩いてくる。

晩秋の海は人もまばらで、白い波しぶきが何と無く寂しく見える。
友人が、蕪、大根等を持って来てくれたので早速、食材に使わせて貰った。

夕暮れになれば、柿の木の葉も、さくらんぼの木の葉もどんどん散っていき、
枝ばかりが目立ち風に揺れている。

モミジだけが上の部分から赤くなり、これからは、真っ赤になり
自宅で紅葉が見られるので楽しみにしている。

日中の気温と朝晩の気温差が大きくて、夕暮れ時は冷え込んでくる。
そろそろ木枯らしが吹く時期を、風の音が教えてくれた。