水無月
夜明けの枕に、ぽつぽつ雨音が優しく聞える。
六月の雨は、叩きつけるように激しく降る時も有る。

雨、雨、そして、今日も又、雨。
晴れて嬉しいわ! 喜ぶ暇もなく、すぐに雨に変わってしまう。

水が沢山有る六月を、水無月と言うのはおかしいと思っていた。
所が、旧暦の六月は、梅雨明け頃からが水無月となる為、

水の無い月と書くらしい。太陽暦で暮す事が長くなった今では、
水無月と言う昔風の月の名に違和感を持っていた意味を今更、知った。

今朝の風も涼しくて、海も山々も、雨に霞んで何も見えない。
こんな朝は、ゆっくり眠っていたいけれど、そうもいかない。

家族より後から起きて来たら気まずい思いをする。
何処の主婦も、一番先に起きていると思う。 そして、

家族が起きる頃には、食事の支度、洗濯くらいは終わらせて置く。
今、静かに降っている雨も、再び、急に激しく降るかも知れない。