乃東枯
 昨日はストロベリームーンの満月で、今日は夏至ですね。七十二候だと乃東枯(なつかれくさかるる)。夏至だから、繭玉を作ろうかと思うものの餅粉が切れてたので関西風に蛸で済ませました。

 夏至の時期に食べるものは焼き餅だったり蛸だったり鯖だったり田楽だったり小豆の菓子だったりと土地により異なりますが、母の実家ではだいたい繭玉でした。
 繭玉は、餅粉と砂糖をお湯で混ぜて真ん中をへこませたのを蒸して搗いて繭の形に成形した食べ物です。正月に飾る花餅と同じですが、夏の繭玉は花餅のように枝に刺してたかどうか今ちょっと記憶が定かでありません。母の実家で見たものは串に刺さってた気がします。

 母の実家ではだいたい繭玉だったと書きましたが、「だいたい」というのは夏至だから繭玉と明確に決まっていたわけではなく夏至を含む時期に繭玉を作ってお供えする習慣があって食べてたものだからです。
 田植えの時期は春蚕の世話で忙しい時期でもあり、それがひと段落すると繭玉を供えて稲の豊作と養蚕の成功を願ったんだとか。
 今は蚕も稲も育ててませんが、祖母に倣って夏至の時に繭玉を作ろうと思いつつも毎年はできてません。

 今年も蛸にしてしまいました。来年こそはできるかな。