魚目混珠
 僕は何と無く前に「杜若」と漢字で書いて「カキツバタ」と読んでいたけれど、「杜若」=「カキツバタ」ではありません。
 
 「杜若(とじゃく)」は漢和辞典の『新字源』によれば「草の名。やぶみょうが。やぶしょうが。」とあります。
 「杜若(とじゃく)」はどんな形をしているのだろうかと、王圻の『三才圖會』で「杜若」を見てみましたが「杜若」はアヤメにもカキツバタにも似ていない違う植物でした。
 
 また、僕は「菖蒲」も「アヤメ」と読んでいたけれどこれも微妙。
 『新字源』さんによれば「菖(ショウ)」は「1. せきしょう。さといも科の多年草。水べに生じる香草。石菖蒲。 2. はなしょうぶ。あやめぐさの一種。白菖。」だそうですよ。
 
 カキツバタとアヤメは形が似ているけれど違う花で、カキツバタとトジャクは同じ漢字があてられているけれど違う植物で、アヤメとショウブは同じ漢字があてられているけれど違う科の植物で、ハナショウブは略してショウブと呼ばれる場合があるけれどハナショウブとショウブは違う科の植物で…。
 紛らわしいなぁ。