衝動
 たまぁに僕は色んな衝動に駆られます。
 色んな衝動といっても社会に害の無いものばかりですけど。

 例えば、京都の河原町近辺の土産物屋で見掛けた実にネタ満載の地域限定スナック菓子や被り物を見掛けた時に如何しても其れをNET上の幾人かの知り合いに送りたくなるのです。
 別にお返しなんて要らないから。唯、此の面白さを伝えたくて。
 でも、送りたい人の内、住所を僕が知る人は一人だけ。
 いきなり「ネタグッズ送りたいから住所教えて!」なんて云える訳も無くて。結局僕は「あれを○○さんに送ったら面白がるだろうなぁ」と思うだけで其の商品の前を通り過ぎるのです。

 他にも、特定の女性の前で「貴方の体格って素敵で羨ましいなぁ。どうしても太れない性質だから。」と云いたくなる衝動にも駆られます。
 「スリムで可愛いね」と僕を褒める其の同じ口で「あのこ痩せ過ぎてて気持ち悪い」と陰で謂う、ある意味非常に肉感的な体格のお嬢さんに如何しても一矢報いたくなるのです。
 「悪かったな。どうせ可愛く無いさ。君に比べりゃ、痩せ過ぎてるだろうさ。僕が何とか肉をつけようと努力してるなんて思いもしないだろ。」なんて事を心に思いながらも少しでも口に出したらとことん相手に罵詈雑言を浴びせてしまいそうなので、取り敢えず其のお嬢さんからお褒めの言葉を頂戴する度に曖昧に笑っております。