親子なんだね、やっぱ。
 「いや、だから、先ず頭を何とかして下さい。」さっきから此れを繰り返しお母様に述べています。
 
 先程迄、約二時間、彼女は下着姿で僕の部屋で眠ってました。
 風呂をあがり、下着を着け、何かを僕に伝え様と僕の部屋に着たものの何を伝えたかったのか忘れた侭取り敢えず僕に色々話し掛けていたのが何時の間にか横になって眠ってしまったものらしいです、はい。僕にとっては勝手に部屋きて何か話していた人が急に黙ったと思ったら凄い格好で横になっていたというだけでしたが。
 
 で、先程お目覚めになったお母様は何かをし様と立ち上がり、服を持ってきて(何故か僕の部屋で)着替え、顔を洗い、(何故か僕の部屋に来て)考え込み…一体彼女が何をしたいのか僕にはさっぱり判りません。多分、寝惚けてるだけだと思うので、取り敢えず見苦しく寝癖のついた髪を何とかさせ様とさっきから何度も「いや、だから、先ず頭を何とかして下さい。」と僕は謂っている次第です。
 何度か繰り返す内に如何にか僕の部屋からは移動する気になってくれたらしく何処かに行ってくれました。
 
 僕らって親子なんですね、矢張り。
 寝惚けてる時の行動の意味不明さ加減が実によく似ています。
 ってか、如何でもいい事かも知れませんけど何時に為ったら彼女は僕に伝える筈だった内容を思い出してくれるのでしょうか。