異物
 昨日の事だったろうか…帰宅したら出掛ける前には混沌と化していた筈の部屋が片付いており、僕が呼んだ覚えの無い人が居た。
 合鍵を持っている友達が僕に何も連絡せずに部屋に入り、勝手に部屋の物を片付けて自分の居場所を作って居た。

 其れはある意味親切心の表れなのかも知れ無いけど。
 部屋を片付けるだけの暇の無い僕の事を想ってしてくれた行為かも知れ無いけれど。
 無連絡で了承も得ずに部屋に侵入した異物に僕は抗議し批難を浴びせた。

 友達が居無くなった後、冷蔵庫の中を覗いたら僕自身は購入した覚えの無い僕の好物が幾つか詰め込まれていた。
 何だか酷く哀しい気持ちになった。