with Green Eyes
 パズルの中にあると僕が思い込んでいたピースの一つ。

 知ってたか?
 僕は風と共に去りぬと其の続編の長編小説をお気に入りだったって。一桁の歳の頃からあの主人公が大好きだったのだと。
 彼女ほどあらゆる意味で緑が似合う女性は居無いと思っていた事を知っていたか?
 嫉妬も若々しさも何もかも含めて彼女を包む緑に僕が惹かれていた事さえも気付いていたか?

 ずっと一緒に同様の環境で育ってきたお嬢さんに僕の想いも考えも伝わって居無かった。そんな事実に今更失望する気は無い。
 僕は僕だし、彼女は彼女だから。
 当てずっぽうに放った言葉が相手の核心をつこうとも心底相手を理解している訳じゃ無いのだと既に思い知らされて居るから。
 僕が「緑」を用いる時何の意味を込めて居るのか、今の君は判るか?