魔鬼
 僕の部屋に異生物が存在、そう思えてくる。
 「久し振りぃ〜」と言い乍昼時に予告無しに押し掛けてきたお嬢さんは結構窶れていて、僕は「来るな!」とも「帰れ!」とも言え無かった。
 正月は彼氏と過す筈だった彼女が何故今になって地元に戻ってきたのか訊く気は無いし実家が居辛ければ幾らでも僕の部屋に居れば良い…。

 でも、頼むから部屋主の意思を尊重してよ…
 何故か笑顔で僕を罵倒し続ける彼女を見てると「小悪魔」では無い表現が頭に浮かぶ。