酪農大型化経営の優等生に危機 政策誘導の一到達点、北海道の今221201-前-
  酪農大型化経営の優等生に危機 政策誘導の一到達点、北海道の今221201-前-

 北海道内配布紙は、朝刊一面で伝えてる。「酪農三重苦 飼料高騰・牛価格急落・減産」。
 内容は申すまでもないことであろう。事例は搾乳牛250頭、搾乳日量7トンの十勝国酪農家。
 生後2ヶ月の牛価格は、(根室管内家畜市場で)6月に一頭当たり平均9万3432円であったが、10月には1頭=6705円、11月以降はようやく1万円台に持ち越した、と。

 事例に示されている十勝国の酪農家は、搾乳日量の40数パーセントをバイオガスプラントに回すことを約半年間続ける決断をした。
 1985年当時なら、小流河川に登記していた<廃棄>という形、そのものだ。
 これが「減産」の二字でくくられる現実の一部なのだ。


 「組合勘定=組勘 くみかん」という用語があるらしい。農協からうけている融資の精算行為。それが年末12月に必要な手立てなのだ。
 着業から時間を要して、収穫・売買・換金にいたる農業の特性で、経営と生活の「つなぎ資金」が不可欠とされている。

 飼料高騰は経営計画以上の<支出増>を結果する。
 減産も牛価格急落も<収入源>を意味する。
 結果、今。「「組合勘定=組勘 くみかん」を凌ぐため、日本政策金融公庫など協同組合外のセーフティネット資金に駆け込むことに、なる。紙面はかく伝える。