190412 湖上輸送=敦賀と大坂 琵琶湖
 190412 湖上輸送=敦賀と大坂 琵琶湖。琵琶湖は多面的な表情をもっているのだと考える。

 中世にあっては敦賀―琵琶湖―大坂。
 日本海と瀬戸内をむすぶ湖上舟運がなんといっても注目される。

 若狭国の昆布。
 需要が増えると集荷範囲は当然、拡大する。日本海を北上、箱館=志海苔の昆布が名産地となったものらしい。京では若狭の昆布でも、その供給地は遠く松前・箱館。そうしたことは、十分にありえた。

 松前問屋。
 室町時代にはそうした荷受問屋が敦賀の地にあったことが確認されている。箱館から届けられた昆布。直ちに京に運びこまれたわけではなかった、らしい。
 昆布を養生する期間。一年とも二年ともいわれる。「あんじょう」。漢字で記載すると、どうなるのであろうか。昆布納屋に収蔵されて発酵の時間を置く。永年に及ぶ伝統は、納屋に付着したバクテリアが働いて、その効果を発揮する独自のものではあるまいか。

 養生の時期を経た昆布。
 琵琶湖舟運の運送で京にむかう。福井の山中をかけぬける<鯖街道>の運送があるも、時間・手間ヒマを要したコンブは、出汁=旨み成分の素として、和食を豊かなものに転換する。そういうことでは、あるまいか。