変化(へんげ)と不動(6)
変化(へんげ)と不動(6)。
 安芸の宮島はバリーションが豊富。しかし、基盤はゆるぎない信仰。中核は大聖院。

 

 観点を<不動>に移す。
 大聖院。弘法を師の開創とする寺院。背後の弥山(みせん)を山岳信仰の行の道場にすえ、学はこの大聖院で積まれる。
 平安の世に、最初に真言宗の道場が開かれ、ここに清盛は市杵島姫信仰を配したとする説明もある。

 

 神仏習合。
 その思想が基盤にあったとすると、真言道場と厳島信仰がひとつの島に同居する信仰構造も成立するのだと、位置づけられるらしい。

 

 弥山(みせん)。
 宮島を代表する山稜。インドの須弥山(しゅみせん)から「須=す」をはずして命名。

  

 案内図。
 掲示はは観光のために用意されているものであろうが、本来は「行=ぎょう」、修行の積み重ねの場所。
 出家は歩き、俗人はロープウェイで導かれる。