封建小農 単婚小家族
 封建小農 単婚小家族。江戸時代の農民身分の基礎単位。

 大石慎三郎は著書『江戸時代』のなかに、「(農業用地)広さにして約一町歩、石高にすると約一〇石くらいの田畑をもち、自分の責任において耕作し(この場合耕作労働力は雇いいれた労働力でではなく自家労働力で年貢を納める存在」(223p)と書いている。

 「彼らの家族形態は単婚小家族といって夫婦と子供を中心にし、これに場合によっては夫婦の親が加わるので、家族数は平均して四~五名といったところである」とする(同)。

 単婚小家族は1965年にはいわれていたが、「核家族」なる語が登場するのはその後である。いまも歴史学では「単婚小家族」と呼ぶと思うが。