2002年をふりかえる(2)
そして、そうなるともはやヒットチャートなどというものは何の基準にもならず、さ迷い、でもその中で畠山美由紀・Fried Pride・野崎美波に出会い、ROVO 系統に足を踏み入れ、DUB を聴き始めることになる。
洋楽でいえば(マイナーとは言い難いが)ピアゾラ・YOUSSOU N'DOURといった UK/USA 以外の地域についてちゃんと聴き始めたのは昨年からといっていいし、Little Feet や Jools Holland なんて従来の私にはなかった引出しだし、Alicia Keys などの R&B も一昨年後半からである。

美術に関しては、大型企画や独立行政法人化などのトピックとは別に、キュレーターの能力の優劣が一見してわかる美術展(美術館)が多かった。要するに、無能な学芸員は淘汰されていく(少なくとも私個人の観覧予定美術展から消えていく)ということである。
加えて、写真の収穫。川内倫子の うたたね には正直参ってしまったし、HIROMIX の再発見、というか確実に成長していたことに驚いた。

その他の分野にも言及したいがキリがない。
ただ、特筆すべきは、全ての分野にわたって、インターネットでの検索や各種サイト・ML などの情報からたどっているものが大変増えている。特に音楽では過半数に達しているのではないか。
一例を挙げると、野崎美波は、(記憶違いでなければ)音楽系サイトからと、「川内倫子」の検索の両方で御本人のサイトへ何度かたどり着いたことが、その発端となっている。


こうして考えてみると、年末の Radio ドラマは、昨年一年間を象徴し、集大成となっている気がする。(単に観ただけなのに!)
あの企画を体験した50余人、確実に行動や発想が変化していそう。
少なくとも私は、目薬を毎日のように差してしまうようになった。(←いやそれは何か方向を間違っている、、)


何となく影だけはちらっと過ぎった気がするけれど。
私はどこを、いつまでさ迷いつづけるのだろう。
もう、数字で表わされるものにほぼ何の興味もなく、ことばの表面の意味、文字で表わされるものも実はどうでもよくて、形にならないもの、ことばにならないこと、感情、雰囲気、ささやかさ、さりげなさ、ため息、そんなことがとても大切に思える。
軸足がどこにあるのかもよくわからない。
方向もわからない。
あまりにも、自分のことを嫌いになりすぎて。


夜中はやっぱりダメ。

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Photo、暫定的に公開始めました。