小満
うっとうしい梅雨空を散歩していると名も知らぬ木から黄色い花びらが
ぽろぽろ落ちていた。

急な坂道を登っても濃灰色の雲が私に付いてくる。
その濃灰色の雲の隣には黒い雨雲が追いかけるように流れてくる。

台風が過ぎ去ったあとに吹くような風が心地いい。
散歩に行き30分も経てば、釣りに出かけた主人が帰宅する頃。

咳をしながら釣りに行くと3日間も出かけては釣って来ない。
私も咳がでる間隔が長くなった。しかし眠っている時に咳で熟睡できない。

町を歩いていても私と同じ咳をしている女性を見かけた。
痰が絡むような咳が流行っているのかしら。

月日の流れは早く立夏から数えて15日後、二十四節気の一つ、
昨日は陽暦の5月21日で小満に当たると思う。

この頃は万物が次第に成長して一定の大きさに達してくる頃。
自然界の全ての物が次第に満ちてくる事から小満と言われる。

秋に蒔いた麦などの穂が付く頃で、
少し満足すると言う意味らしい。

田畑を耕して生活の糧(かて)を稼いでいた時代には、
農作物の収穫の有無は人の生死にかかわる問題だった。

二十四節気を数えれば毎日が早く過ぎ、
時間が止まって欲しいほど何も進まない。

あれもこれもしなければと思っても二人で咳をしている。
主人が17日、私が11日間咳をしている。

そろそろ部屋の片づけを始めて荷造りをしなければと焦りがでて、
本調子ではない身体が思うように動かない。

梅雨の天気は気まぐれで急に雨がざーっと降ったり曇ったり、
29度の蒸し暑さに既に身体が夏バテしそう。