春深し 
ぽつぽつ静かに雨が降る音、船の汽笛の音で目覚めた。
昨日、強い雨が一日中ふっていたので今朝は快晴を期待していた。

日が長くなり午前5時には辺りが明るくて
朝寝坊の私も何時もより早めに起床。

青葉に緑の風がそよそよ触れ合い、
やがて雨も止み、薄日が差してきた。

一部を除き、部屋に有る衣類を全部洗濯しているので
洗濯回数だけでも4回、干してはたたみながらお布団を干す。

その間、カーペット、毛布や不要のお布団を紐で縛って
玄関先まで主人に運んで貰った。

余り捨てゝしまうと勿体ないので「特大バスタオルは捨てないで!」
「何を言っているんだ、捨てるんだ!」主人に叱られてしまった。

「俺がおとなしいから。。。」等と呟いていたのを耳にした時、
「なんですって、こんなに気短と暮らせるのは私しかいないわ。」

口に出さずに心の中で反論し、相手にするのはやめた。

主人は、手作り池の腐った藻など水を捨てゝ金魚を10匹くらい
買って池に放していた。

ドジョウや鮒は昨年から生息しているので別の容器から
池に金魚達と一緒にして澄んだ水の中で泳いでいる。

別に保管してある容器の中からオタマジャクシが十数匹いた事には驚く。
蛙はどこからきたのかしら。オタマジャクシは小川に戻す。

もう8ヶ月も見ていない星空を見たくて外に出たが何も見えない。
血潮紅葉の樹木が大きさも増して、夜風にざわざわ騒いでいた。