法事
午前9時40分、寒々としたお寺の中を皆で歩いて行くと、
住職さんが座り待っていた。

予想より長いお経を読んで頂き、その足でお墓に車で行き、
先週お墓参りをして間もない為、
お花が奇麗に飾って有ったが私は新しいお花を少し増やす。

海の上のお墓は海風がとっても冷たく、
お線香に火がなかなか点かない。

自宅に帰ると仕出し料理を用意し、
私が、茶碗蒸し、豚汁を付けたして8人分の食事とする。

多弁な亡き奥様の母娘、黙っている亡き奥様の父親、
そして長女夫婦、次女、主人達のお茶を入れながら
話しかけられゝば答えていた。

我家に午前9時から午後3時迄、和気あいあいと
其々の人達で話し合った後、3時過ぎに主人が4人を車で駅迄送った。

今夜は長女は休暇を貰い、次女のマンションに泊まり、
仕事のある長女の伴侶は東京へ帰るとのこと。

夜になると部屋は急に静寂になり、「お前が居て助かったよ。」と
主人が私にお礼を言って居たが居眠りをしている。

私は、今朝5時起床し、掃除機をかけたり念入りに拭き掃除をし、
豚汁を作り茶碗蒸しの材料を揃え下準備をして置いた。

心の隙間に何か複雑な思いが過り、
「家の娘(子)は。。。」というお年寄りの言葉を聞くたびに
何故か、寂しい。