静かな雨
手作りの池に、ぽつぽつ雨が降っている。
奇麗に澄んだ水槽の中を金魚や鮒達が元気よく泳いで

手を叩くと寄ってくるので可愛い。
ホテイ草の近くに植木鉢も置いて、
夜になれば水槽クリーナーに灯りが点るので風情がある。

我が家の裏庭は、思いをこめた柿の木に白っぽい花が二つ咲き、
もう一つ芽が出て三兄弟。

三日目に、また出た柿の花は末っ子らしくて変わった形をし、
小さな命の四兄弟。

末っ子の柿の花は元気過ぎてどんどん変身していく。
百合の子もどんどん伸びて芍薬の三倍を越す背丈。

立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花。
これは、美人の姿を形容する有名な言葉。

お花でいっぱいの隣のお宅に「びわ」がたわわに実をつけはじめ、
我が家の「びわ」も早く実ってと願う。

気温差が大きくて四月並みの天候にくしゃみをしながら
夜空を見れば、濃灰色の雲の周りに更に黒い雨雲が浮かんでいた。