穀雨 
今日は、二十四節気のひとつ穀雨、穀物の成長を助ける雨。
まさに言葉通りの雨が、しとしと静かにふっている。

葦が芽を吹き始め、霜が終わり稲の苗が生長し、牡丹の花が咲くと
されている。

お芝居で月形半平太が三条の宿を出る時、「春雨じゃ、濡れていこう」と
言う台詞は有名な言葉で、

春の雨は優しいから傘が要らないのかと思ってしまう。
春の雨でも秋の雨でも、雨には変わりは無いと私は思う。

静かにふる春の雨も傘がなければ歩けない程、
強くふる時もある。

音もなくふる雨に寂しさを感じれば、
生きている事が無償に悲しくなる。

友達に電話をすれば、甲高い声で叱られてしまった。
こんな日は、家の中のお掃除や冬物の片付けをしながら
身体を動かす事にする。

午後5時半、雨は止みそうな感じがすれば風が吹きはじめる。
柿の葉が黄緑色に芽吹き、私に明るく微笑んでくれた。


photo by sakura1205 from