夢の人
カモメのように羽があるならば、貴方の住む町に飛んで行きたい。
貴方の住んでいる町から、冬風に乗って柚子の香りがしました。

うーん、いい香り、貴方の優しい香りが漂いました。
私から、貴方に三ケ日みかんを送りましたね。

三ケ日みかんを私の香りと思ってね。
もう、貴方と会話が途切れて四年になり寂しいけれど、

元気で居ればきっと会える時が来ると思いたい。
春になったら、お花見に行きたいけれど、

貴方は何時でも心の中で私を元気付けてくれるから
それだけで十分幸福よ。

こんな寒い夜は、貴方に会いたいけれど、私は家庭の主婦だから、
会うなんて出来ないの。

今月に撮った写真を送りますね。
貴方からは、新しい写真はもう二度と届かないわね。

だって貴方は、遠い遠い夢の国の人だもの。