秋彼岸 
春分と秋分は、太陽が真東から昇り、真西に沈むので西方に沈む太陽を
礼拝し、遥か彼方の極楽浄土に思いをはせたのが彼岸の始まり。

今日は、急に亡き奥様のお母様が来られたので、慌ててしまった。
亡き奥様に向かい、「××ちゃん、来ましたよ。」とぽつりと呟いた時、

子に先立たれる母の悲しさを気の毒に思った。
79才のお母様の背中は小さくて、昔から苦労続きだった事を

身体が物語っていた。勿論、孫の次女がいるので来た事は判っている。
私の前の家庭の人、私には、他人よりも遠い人だと判っている。

多弁で半日中、お喋りが止まらず、皆で交代でお話を聞いてあげていた。
其の後、皆でお墓参りに行き、5時に主人が車で送って行った。

どんなに温かく迎えても、私には遠い遠い人だと思いながら見送りし、
雨上がりの空をじっと見つめ、親っていいなあと羨ましかった。