寒降雪奢
 今朝は起きて外を見たら山が白く染まってました。
 雪を見ていたら次の漢詩を思い出しました。

   府城雪後作

  濃土近年看雪少
  今冬改觀變州疆
  簷氷數尺垂銀穂
  溪水横分泛玉漿
  野老始知春澳沐
  農夫只道歳豐穰
  愚蒙未得推天意
  唯愛衙前潔白光

 上記は元慶七年の冬に美濃国で島田忠臣が大雪の後に詠んだ漢詩です。
 書き下すと次のようになります。

  濃土 近年雪を看ること少なく
  今冬 觀を改めて州疆を變ふ
  簷の氷は數尺にして 銀穂を垂らし
  溪の水は横分して 玉漿を泛ぶ
  野老は始めて知る 春の澳沐なるを
  農夫は只だ道(い)ふ 歳の豐穰なるを
  愚蒙にして 未だ天の意を推り得ず
  唯だ愛す 衙前潔白の光を

 この漢詩の現代語訳は次のような感じです。
 「美濃の国では近年は雪を見ることが少なかった。しかし、今年の冬に降った雪には国の様子が変わってしまった。のきのつららは数尺もの長さになって銀色の穂を垂らして、溪の水は両分され玉漿のような雪を浮かべている。田舎の老人は始めて春に雪が解けて雪解け水が川に豊かに流れるわけを知った。農夫はただ大雪の年には豊作になることばかりをいう。私は愚かで道理にくらいから、いまだに天意をはかりかねている。ただ役所の前の清らかな白い光を愛でるのみである。」
 この現代語訳は僕の解釈なので、誤って解している部分がありますが、大体こんな感じです。
 訳の中で「田舎の老人」や「私」としたのは忠臣自身のこと。
 忠臣が京の都から遠く離れた美濃国(現在の岐阜県)に赴任し、それまでに見たことのない量の降雪に驚いたのは想像に難く有りません。

 ところで、上記に全然関係ないんですが。
 明日がバレンタインだってのすっかり忘れてたので、薔薇もチョコレートも何も購入しておりません。
 やばい。

編集 佳馨 : ありがとうございます^^
編集 izayoi : 忘れてたくらいだから 今年はスルーで問題ないでしょ ^^ 配るって感覚は 好きじゃないですね。大切なひとには 心を込めていつも選んでます。 Kakeiさまへわたしからプレゼント。。 うちの「虹の宴」のクマ 貰ってやってください(^^ izayoi
編集 佳馨 : チョコ配るの避けてみました^^
編集 十六夜 : 今年の雪もなにか豊かな年となる前触れであるといいですね。 チョコ 既に幾つか貰いました(^^)